横浜では、【待機児童0】という報道がなされたのは記憶にあたらしい。
2010年には、待機児童ワースト1位が、わずか3年で待機児童 “0”となった。
待機児童 0を掲げて、林文子市長は2009年に当選し現在に至る。
急改善がなされたわけだ。
待機児童予算は、2009年72億 2010年 84億 2012年には、157億という大幅な費用のUPである。
認可保育所は3年間で、144箇所増えたとか。
多くの市町村が、横浜市に見習で、待機児童0を目指してはいるが・・・・。
こんどは、保育士が足らないとなる。
保育士の仕事は、小さな子どもたちを補助し指導する。
本当に大変仕事である。
その給料は、平均20万円という。
他の仕事と比べると11万円ほど、少ないという。
保育士の勤務時間は、AM8時30分~PM5時(保育園) ここまでで8時間30分
それに、朝夕の延長保育もあるわけだ。
通常の仕事と違い、お昼も子どもたちと一緒。学校の先生も同じだ。
保育園に預けているお母さんたちは、一般職であれば、お昼時間の40分〜1時間は、自分の為の時間だ。
保育園の先生は、大変だ。
我が子を育てるとなると、毎日毎日、穏やかに子供に接することができるだろうか。
保育園では、0歳時~6歳まで。おむつのお世話も・食事の補助・お昼寝・おやつ・外で遊ばせたり・お絵かきや工作・夏祭りや・運動会の指導・入学卒業式・・・・
そして、お便り帳の記録も。親との会議やもちろん苦情のもあるだろう。
ほ・・・・・お母さん、できますか?
朝・夕方の延長保育を入れれば・・・・なんと長い時間の勤務だろうか。
子ども達の安全や、心への気配り、お給料といただいているとは言え、なんと心身ともに大変な仕事だろうかと思う。
働きたくても、預けるところがなく働けない。
少子化を見据えて、子供を生むことも躊躇する。
共働きをしなければ、生活が成り立たない等など、長い年月、不況が続いたことが原因であろうが。
結果、沢山の公的資金を注ぎ込み、保育所が沢山できた。できつつある。
保育園児や幼稚園児が増えれば、子供一人あたりに補助金(収入によるが)があり、経営する側にも、助成金がでる仕組みなわけだ。
企業内の保育施設には、こちらを参照ください。
両立支援助成金(25年度)
こんなふうに、待機児童“0”は、どこに自治体も力を注いでいるところだが、保育士が辞めていく現状は、箱物は整っても、そこで働く人々が揃わなければ、またまた、沢山の助成金(税金)が、紙切れのようになるわけだ。
免許を取るに、補助筋を出そう。
自宅にはいっている保育士さんに再教育する費用を出そう・・・・こんな話が進んでいる。
昔、3K(きつい・汚い・危険)というブルーカラーの職業が敬遠された時代があった。
新3K(きつい・帰れない・給料が安い)となるようだが、保育士・教師・看護師・介護師というように “し”がつく職業は、自らの仕事がきついだけではなく、子供・病気の人・老人というように人間と向き合う仕事だ。
すなわち人と接する仕事は命を預かる仕事でもあるわけだ。
親や子どもや当事者だけではなく、家族や回りの人々とも関わらなくてはならない。
そこには、実際の仕事以外に、多くの問題を抱えているわけだ。
例えば、保育園や学校では、【昼寝を沢山しましたよ】と言えば、「うちの子には昼寝をさせないでください」
ちょっと怪我をすれば、「どうしてくれるんだすか」
給食を食べなければ「給食費を払っているんですからちゃんと食べさせてください」
宿題もしてこない生徒の親は、「なぜ成績があがらないのでしょう」
本来の職務に集中はできず、親の対応が一番大変だと言われる方も多かった。
看護師・介護師も、見舞いにもこない家族が、「医療ミスだとか方法があったでしょう・・」と訴えるとなるケースが増えているという。
生活保護を受けられている患者さんが「個室に入れますか」とか、聖業である患者さんの対応をするだけではなく、聖業以外の人々に対応する時間が多くなっているとも言われている。
自分の子供を、他の人に委ねる場合は、最低の躾は家庭でするものだと言われてきたが、現在は家庭での躾もできない大人が増えている。
病気の方を、自宅で見られない状況であるにもかかわらず、見てくれる他人には、「お金を払っているのだから・・」という人も多くなった。
もちろん、感謝の言葉を述べられる人も多いのも事実だが、保育士・教師・看護師・介護師・・・・この人達も家族がいるわけだ。
心身ともにへとへとになり離職する人はあとをたたない。
それでも、志をもって仕事に就いたことに誇りをもち、仕事に励む人も多い。
少し前には、介護師不足・・・・外国から介護師になるべき沢山の人が日本にきた。
看護師も、不足だった時代がある。
教師は、うつを発症する人が多くなった。
昔は、「お世話になってありがたく思います」と言われた職業だった。
国や行政は、命と向き合う人々・教育をする人々を軽んじ、そこに預ける人々に目を向け、【苦情】という2文字に翻弄され続けているように思う。
このしっぺ返しは、そう遠くなく表面に現れるだろう。
年金、この先もらえないだろう。
払った分より、頂く金額の方が少なくなる年齢はいつからなどど報道される。
結果、現状の【損得】で物事を考える人間を沢山生み出しているのかもしれない。
本当に知らなければならないこと・本当に一人ひとりが考えなければならないことを置き去りにしていては、人を重んじるという日本の風土も、危ういかもしれない。
預ける人も・預かる人も、その立場を理解できる人間でいたい。日本人であるならば。
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