小春日和が長く続いたが、気温は平均並みになりつつある。
あまりにも暖かく、気温が平年並みでも寒さを感じています。
さて、ギリシャに続きイタリアと、欧州債務危機の報道が目につく。
ユーロ圏ならず、この日本も世界の国々も危機を募らせている。
ドイツのメルケル首相は連邦議会の演説でユーロ危機を
「第二次世界大戦後の欧州で、最も重大な危機である」
と述べた。
日本でも最大な危機、福島の原発問題・東日本大震災。
次いで、借金大国の現実。
1024兆円…この数字があまりにも大きく読み取れない。
ギリシャの借入金の28倍、イタリアの5倍の数字という。
私などは、国際的な事柄を詳しく発言できるほど知識もないが、日本人の一人として危機を感じないわけにはいかない。
未来永続に続く、子どもや孫の時代に憂いを馳せるのだが…。

そんな矢先、テレビ放映(11月17日)で【ブータン国王の演説】を耳にした。
国王であるワンチュク氏は
「いかなる国も国民も、決して東日本大震災のような苦難を経験すべきではありません。しかし、もしこのような不幸からより強く大きく立ち上がることができる国が一つあるとすれば、それは日本と日本国民である、私はそう確信しています。他国であれば、国家を打ち砕き、無秩序、大混乱、そして悲嘆をもたらしたであろう事態に、日本国民の皆さんは最悪の状況下でも静かな尊厳、自信、規律、心の強さをもって対処されました。そうした力を備えた日本には、素晴らしい未来が待っているでしょう」
「われわれの物質的支援はつつましいものだが、友情、連帯、思いやりは心からの真実だ」
と表明。
国連改革についても触れ、
「安全保障理事会拡大の必要性だけでなく、日本がその中で指導的な役割を果たさなければならない」
等々、全文を記することはできないが、何とも穏やかで、心のこもった演説であったと思った。
この演説を国会という衆参議員の前で行った。
先生と呼ばれる人々は、どう感じ取ったのか聞きたいものだが。
日本の国民として、気恥ずかしさを覚えた。

独立行政法人 経済産業研究所
ブータン王国に学ぶリーダーシップの形

国民総幸福量を掲げ方向性を示している国。
97%の国民が【幸せです】と答えられる国が、本当にあるのかと思った。
上記HPにて、ブータンの国がどのように国か若干理解ができた。
私たちが忘れてしまっている【幸せのかたち】がある。
とうに忘れてしまった多くの事柄が、日本の九州と同じほどの小さな国で今でも存在しうるということを…。

現国王ワンチュク氏は、前国王であった父親から言われた言葉。
「父親の先代国王から、私は特別な存在ではなく、私の仕事は国民のため国に尽くすことなのだと言われました」

昔、昔の日本の親たちが子供たちに教えたような、懐かしい言葉だ。
私のために、家庭が動き・社会が動き・国が動く。
我欲の強くなって人々に一石を投じてくださったブータン王国の国王であったと同時に、【幸せ】とは何かを考えてみることも良しかもしれない。

投稿メンバー

江本ヒロミHiromi Emoto
神奈川県出身
いつまでもあると思うな親と金。
心も大きく体も大きいが病気は一切無し。心身ともに健康。